CH32V002・CH32V006とは?
CH32V002とCH32V006は、CH32V003の後継機種としての位置づけです。
CH32V002はSRAMが4KBに増量され、ADCやDMAチャンネル数にもスペックアップが見られ、動作電圧範囲も2~5Vに拡大されています。
CH32V006はフラッシュメモリが62KBに拡張されるなど、CH32V002よりもさらに高機能な上位モデルです。
スペック比較
CH32V003 | CH32V002 | CH32V006 | |
---|---|---|---|
コア | QingKe RISC-V2A | QingKe RISC-V2C | QingKe RISC-V2C |
命令セット | RV32EC | RV32EmC | RV32EmC |
最大クロック周波数 | 48MHz | 48MHz | 48MHz |
フラッシュメモリ | 16KB | 16KB | 62KB |
SRAM | 2KB | 4KB | 8KB |
動作電圧 | 3.3V / 5V | 2〜5V | 2〜5V |
ADC | 10ビット | 12ビット | 12ビット |
DMAコントローラ | 1チャンネル | 7チャンネル | 7チャンネル |
USART | 1 | 1 | 2 |
I2C | 1 | 1 | 1 |
SPI | 1 | 1 | 1 |
命令セット
CH32V003からの変更点として、CH32V002とCH32V006はRV32EmC命令セットを採用しています。「m」は乗算命令(Multiply)拡張を意味し、これによりソフトウェアエミュレーションが必要だった乗算処理がハードウェアで直接実行可能になります。
購入元
私はどちらもAliExpressで購入しました。
現状ではCH32V006の方が価格が安くスペックも優れているため、特別な要件がない限りCH32V006を選択することをお勧めします。
CH32V002
おおよそ1200円/50pcs程度で購入できます。
CH32V006の購入先
おおよそ1000円/50pcs程度で購入できます。
開発環境
- MounRiver Studio II
http://www.mounriver.com/- 公式の開発環境。初代はEclipseベースでしたが、IIになってVS Codeベースになったようです。
初めての開発では、まずこちらを触ってみることをお勧めします。
- 公式の開発環境。初代はEclipseベースでしたが、IIになってVS Codeベースになったようです。
- ch32fun
https://github.com/cnlohr/ch32fun- コミュニティの開発環境。私は普段こちらを使っています。
- CH32V003向けには豊富なサンプルコードが揃っていますが、
CH32V002/006でもそのまま動作するか?は、まだまだ完璧ではない印象です。
(後々改善するとは思いますが。あるいはコントリビュートしましょう。)
- Arduino
https://github.com/openwch/arduino_core_ch32/- 公式が提供するArduino環境
- CH32V002/006ともにサポートの旨記載はないが、006のみ中途半端に実装されている状態。
- とりあえずI2C/SPIなどを動くように修正してPull Requestを投げてあります。
使ってみた
CH32V002
CH32V006
CH32V006を使用したPCBも試作してみました。詳細は別記事で紹介予定です。